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講演会・シンポジウム

日本語教育センターシンポジウム2012

日本語教育センターの活動の社会還元として、またセンターのFDの一環として、講演会、シンポジウムを開催しています。

大学における日本語教育の意義と可能性

日  時 2012年12月4日(火)18:30~20:30
場  所 池袋キャンパス 太刀川記念館3階 多目的ホール
主  催 日本語教育センター
講演 西原 鈴子 氏(国際交流基金日本語国際センター所長)
     「大学の国際化と日本語教育」
パネルディスカッション 西原 鈴子 氏(国際交流基金日本語国際センター所長)
石田 敏子 氏(筑波大学名誉教授)
松田 宏一郎(国際センター長、法学部教授)
山口 和範(総長室調査役、グローバル人材育成センター開設準備室長、経営学部教授)
池田 伸子(前日本語教育センター長、異文化コミュニケーション学部長)
コーディネーター 丸山 千歌(日本語教育センター長、異文化コミュニケーション学部教授)
司  会 高村 めぐみ(日本語教育センター員、ランゲージセンター教育講師)

*シンポジウム冊子はこちら

レポーター:異文化コミュニケーション研究科言語科学専攻1年次 野尻 美佳

学生レポート

西原 鈴子 氏
(国際交流基金日本語国際センター所長)

第一部の講演では、西原鈴子先生より、①大学の国際化 ②留学生と共に学ぶ意味 ③大学における日本語教育の重要性について、お話がありました。日本政府が「留学生30万人計画」を推進する中で、「英語のみによるコースの拡大」による大学のグローバル化が実施されていますが、これは、優秀な留学生が長い将来にわたって日本にとどまり、活躍してほしいという目的に矛盾する政策なのではないか、つまり、日本語を習得せずに留学を終えた留学生が日本にとどまるのか、と指摘をされました。「グローバル化=英語」と考えがちな私たちには、どきっとさせられる意見でした。また、少子化で生産年齢の確保が難しい日本は、日本型移民政策、すなわち、一定の資格や能力を持つ中・高度外国人人材と共生していくことが必要であり、その受け入れ口である大学で留学生と日本人学生が共に学ぶことは、文化差に気づき(カルチュラルアウェアネス)、対立やストレスがある状況でも自分の感情をコントロールでき(自己調整能力)、冷静に判断・行動できる力(状況調整能力)が育まれる双方への大きな意義があると述べれられました。私は、これまで「グローバル化=英語」のような図式に違和感を覚えていましたが、西原先生のお話を通して、初めて、私自身が目指したいと思える外国人と共生する日本社会の方向を見い出すことができました。

第二部では、4名の学内外の先生方によるパネルディスカッションが行われました。「教育レベルの高さが日本を支えており、優秀な外国人留学生を引き込む入口になっている」との山口和範先生のお話から始まりました。日本語はできないけれど立教大学で学びたいという学生のために、本学では各留学プログラムや経営学部国際経営学科などで受け入れを行っており、このような留学生を、さらに日本社会へ引き込める可能性が日本語教育にはあると述べられました。

これを受けて、松田宏一郎先生は、世界の116大学7機関と提携を結ぶ本学の日本語教育が、どのような戦略的役割を持っているのかについてお話をされました。本学の日本語教育センターでは、日本語能力を9レベルに分けた教育を行っており、幅広い日本語レベルの留学生に対応できることで、日本語コースがない大学や、欧米や東南アジアの日本語中級者の多い大学、韓国や中国の日本研究専攻がある日本語上級者の多い大学など、協定先に厚みを持たせることができると述べられました。

続いて、石田敏子先生は、より質の高い日本語教育の重要性についてお話をされました。外国では、自身が無駄だと思う授業にお金を払う方はいないので、日本語教育は漢字圏・非漢字圏を問わず、1~2年で、日本語を習得できるようにするそうです。そのために、学習者に合わせて具体的な目標を定め、学習条件の分析を行い、何からどのような方法で教えたら効果的・効率的であるのかを考えるのだという刺激的な内容でした。

そして、最後に池田伸子先生は、大学の日本語教育の重要な役割は、「研究」「発信」「連携」の3つを果たすことであると述べられました。研究された質の高い日本語教育を展開し、その魅力を国内外に広く発信し、多くの国や地域の人々とつながることが本学の真の国際化になるというお話でした。

今回の講演とパネルディスカッションで話題となった「日本型移民政策」や「大学の真の国際化」は、学生の私にとっては、少しスケールが大きい話のように感じました。しかし、皆が参与者であり、さまざまな立場からや形で、国籍や文化の枠を超えた人々と暮らす世界を考えていくことができるということを、あらためて実感しました。世界の全体像を意識した時、次世代を担う日本人として、立教大学異文化コミュニケーション研究科の学生として、自分の役割は何であるのかを考えるきっかけとなったシンポジウムでした。

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